約1700年の歴史を持つ福岡の神社、鳥飼八幡宮。2018年秋より「LINE Pay」を導入頂いた、全国的にもまだまだ希少なキャッシュレス対応の神社です。
お話をお伺いしたのは、宮司の山内さん。フォトスタジオや保育園運営など多角的な経営、敷地内でのフェス開催など時に度肝を抜くような企画で注目を集める鳥飼八幡宮。全ての背景には、「神社」という場所が紡いできた歴史への深い理解と、それを未来に継ごうとする強い意志がありました。

スライド3鳥飼八幡宮 宮司 山内さん


新しいものを受け入れ、文化を創り、発信する。それが本来の「神社」の役割。

キャッシュレス導入も含め、鳥飼八幡宮は「挑戦的」とか「異端児」なんて言われるのですが、神社が過去何千年と紡いできた歴史をきちんと振り返れば、「当たり前のことをやっている」というのが私の認識です。

神社はもともと、特に江戸時代以前、人々が交流するサロンのような場であり、新しい文化を創造・発信する場でした。そして、新しいものを柔軟に受け入れる場でもありました。

例えばお賽銭の仕組みって、もともと神社にはなくて。かつては道端の祠や石に手を合わせる、土着的なものだったんです。
そこに、海外からやってきた「仏教」の良いところを取り入れていった。
お正月は神社に行くけどお葬式はお寺からお坊さんが来るというお家、多いでしょう?
元々そんな風に仏教と神道のまざりあったものを日本人は信仰していて、それが日本の「文化」になっている。

文化とはそんな風にできていくものだし、歴史や伝統とは決して新しいものを拒むことではないんです。
本来、最初に文化を創る場所・変える場所だった神社やお寺という場所が、今はその役割を忘れてしまってるように思うんです。スライド2

「文化の発信拠点」として。アート展示やライブペインティングなど、アーティストとのコラボも盛ん。


キャッシュレス導入は「おもてなし」。「文化」は決して壊れない。

神社が持つ何千年という歴史をつないでいくためには、経営者としての感度が必要です。神主としてのスキルだけで経営をするのは無理で、世の中の流れにアンテナを張って、変えるべきことは変えていく必要がある。

国を挙げてキャッシュレス化を進めている中、神社を「経営する」観点で、時流に乗るべきという考え方は一般企業と変わらないと思います。

参拝者の方もここ数年で変わってきています。うちの神社でもアジア、ヨーロッパ…と海外の方も増えていて、キャッシュレス化が進んだ国々からもいらしている。おもてなしとして、来られる方に合わせていくのは当然のことだと思います。

業務効率化の観点でも、在庫管理の手間が省けるなどメリットがあります。社務所での支払いやり取りの時間は案外長い。その時間を、もっと違うことに使えるのは単純に良いことだと思います。


福岡でキャッシュレスを導入している神社、まだあまりないですよね。関東だともう少しあるようですが、それでも10社も無いくらいだと思います。

導入するのに迷う気持ちはわからなくないんです。例えば「賽銭を投げる」ということ自体が神社の「文化」になっている。それを崩すのが怖い。
でもキャッシュレスを導入することは、選択肢を増やしているだけなんです。
これまで通りの方法を望まれる方にも、新しいやり方を望まれる方にも、選択肢が準備されている。「おもてなし」としてそれがあるべき姿で、決して文化を壊すことにはならないと思う。

個人的には、この業界がキャッシュレスに着手すればすごく広がっていくと思っています。
江戸時代以前、日本では神社やお寺が文化の発信源だったことから、日本人のルーツとして「神社やお寺がやることは文化として認める」みたいな感覚が残っているような気がします。スライド1

神社の未来、キャッシュレスの未来を語る姿は紛れもなく「経営者」。


LINE Payを選んだ理由は「信頼感」。参拝者は「感度が高い神社」と評価。

キャッシュレス決済の中でもLINE Payを最初に導入したのは、「LINE」のサービスに対する好感に加え、「信頼できる相手がいる会社だから」というのが理由です。

神社はやはり、人とのつながりで成り立つ場所です。だから関係性を大切にするし、相手を見ます。それと私自身の考えとして、全てのビジネスは「人」がつくると思っているので。

導入を決めた時、まわりには反対する方もいました。神社にキャッシュレスなんて、と。でも、私自身はしっかり理屈を持って「入れるべき」と考えてましたので、今後は入れていない方が危ない、と関係者にもしっかりプレゼンしました。

結果、当初反対されていた方も賛同してくださいました。年配の経営者の方で、もともとスマホも使ってなかった方がこの流れを受けて今ではipadも使いこなしていたり。神社は人とのつながりが本当に大切ですから、きちんと理解頂くためのコミュニケーションは重要ですね。

職員の中には、自分たちが対応しきれないのではないかという不安もありました。フォローするためにも、窓口に説明書きを置いています。実際に使い始めて半年以上経ちますが、全く問題は起きていません。

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お守りなどを授与する社務所窓口。「LINE Pay」の使い方案内があり、操作に不慣れな方でもわかりやすい


参拝者の方からは神社でも使えるんだ!という驚きの声が多く、ネガティブな意見は聞いたことがないです。また、「感度が高い神社」というブランディングにもつながっているようです。

今のところ、実際にLINE Payを使っているのは30代~40代以下の若い方、特に女性が多いですね。
キャッシュレス全体として、今は若い方の方が取り入れてるのだと思いますが、例えばうちの母なんかはLINEが好きでキャッシュレスにもチャレンジしています。特に年配の方にはLINE Payが一番チャレンジしやすいのではないでしょうか。キャラクターやLINEのサービスを通して親しみがあると思いますし、行政との取り組みもあり、信頼感・安心感も高いのではないでしょうか。


テクノロジーと歴史の両輪で、福岡を世界に誇れる街へ。

福岡市はLINEの活用をはじめ、テクノロジーの導入に前向きな先進都市というイメージがありますが、それだけでなく、持っている歴史・伝統の面でも京都や東京を超えられる可能性がある街だと思っています。

例えばうちの神社にゆかりがある方だけでも、大日本帝国憲法の草案をつくった金子堅太郎、三井財閥の総帥として日本経済の発展を支えた團琢磨など、世界でも名が知られているような歴史上の偉人が多い。
きちんと整理して発信したら世界から人を呼べるコンテンツだと思うのですが、今は全く発信できていないし受け入れる施設もない。

グローバル化が進んだ先に、日本の強みになるもの。それが歴史や文化だと思っていて、それこそ神社なんて日本人の知恵とセンスの塊だと思うんです。

海外の友人から、福岡は行く場所ないから「中継地点」になっていると聞きました。福岡の観光客は増えていると言いますが、福岡に滞在していない。福岡の「歴史」を担う者として、この課題にも取り組んでいきたいと考えています。

これからは歴史とテクノロジーと両輪で、福岡を「世界に誇れる街」にしていきたいですね。

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緑が鮮やかな6月の鳥飼八幡宮にて。語って頂いた構想の数々は、どれも福岡の街と神社への愛と敬意にあふれていた。

【鳥飼八幡宮】
公式ホームページ:https://hachimansama.jp/


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LINE Pay導入事例はこちらでもご紹介しています↓
http://pay-merchant-blog.line.me/archives/13525594.html

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