こんにちは、LINE FukuokaでイラストレーターをしておりますSです。
今回は、先日実施した第3回目となる「LINE Illustrator Meetup」の様子をお伝えします。

“Meet upとは?”
LINE FukuokaにおけるMeet upとは、エンジニアやイラストレーターの技術や業界の発展を目的とした技術交流イベントです。
毎回テーマを設け、弊社エンジニア・イラストレーターやゲストスピーカーによる登壇、親睦会が主な内容になります。

今回は新オフィスに移転して初めてのMeetup開催!
スペシャルゲストをお招きし、これまでのIllustrator Meetupの中でも特に多くの方にご参加いただきました。



LINE Illustrator Meetup #3 プログラム

講座 「魅力的な構図の取り方」
講師 弊社イラストレーター M

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ソーシャルゲーム業界でいわゆる美麗系のキャラクターカードイラストを描いていた経験を持つイラストレーター。経験や理論に裏打ちされたスキルで、様々なタッチで高クオリティなイラストを仕上げてくれる頼りになるメンバーです。

ゲストトーク
ゲスト 人気スタンプクリエイター ポテ豆さん
20160708_IMG08「目が笑っていない着ぐるみたち」「お前の気持ちを俺が酌む」などで人気のクリエイター ポテ豆さんをお招きしました。

ポテ豆さんのスタンプ

懇親会
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講座

テーマは「魅力的な構図の取り方」
主にカードイラスト(キャラクターをメインとした一枚絵)を論理的に描く、ということに着眼点を置いた内容になります。
講座では「月の女神」のイラストを描いてほしいと依頼された(または、描きたい)場合を想定して、計算による意図的なモチーフ配置の割り出し方や構図に意味を持たせる方法、コントラポスト思考法などを用いて、ラフが完成するまでの考え方を5つのポイントで紹介しました。
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◆最初に完成形をイメージ
「キャラクターの個性によってポーズや服飾などが変わる。」
まずは、キャラクターを自分の中で掘り下げてから描くことが大事。
描き始める前に、ネットなどで情報収集したり、参考画像を拾ったりして最初に画面のイメージを固める作業をします。
固めたイメージをテキストなどで簡単にまとめておくと良いとのこと。 

「月の女神」に対してラフに着手する前に設定したイメージは↓
・少したれ目なお姉さん
・月型のアクセサリーをしている
・薄紫の髪の毛
・宇宙空間のような背景
・メインカラーは青と白
・手からキラキラしたエフェクトが発生し、星が生まれている


ポイント1.モチーフ配置
「意図的なモチーフ配置は螺旋黄金比と黄金三分割法で割り出す。」
モチーフ配置には、美術やデザインにも応用されている黄金比を使います。
黄金比とは安定した美感を与えると言われており、この線上や交点にモチーフを配置すると本能的に「美しい」と認識されるようです。
螺旋黄金比は視線誘導の補助線として、黄金三分割法は画面全体のバランスを整えるために使います。

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ポイント2.構図
「構図は三角形、円形を基本に。」
構図について、講師Mの場合は大きく分けて、三角形・逆三角形・円形の3つしか使わないそうで、それぞれの意図は図のようになります。
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構図とは、キャラクターの個性を引き出すためのツールの一つ。
なんのためにその構図を使うのか、きちんと説明ができて意図のあるものになれば、それは良い構図ではないでしょうか。

今回描くのは「月の女神」なので、宇宙空間にいる浮遊感を表現するのに適しているとの理由で、逆三角形の構図を選択。
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黄金三分割がはめこまれたキャンバスにキャラクターの体のパーツの位置を設定していきます。
顔と手と足で三角形を作るイメージで丸を、顔の位置は分かりやすいように大きく左上に描かれました。

一番見せたいものの位置を決めたら螺旋黄金比を入れていきます。螺旋黄金比は視線誘導の補助線です。
この一番内側の半円が、目が留まる最重要部分になるので、顔や重要な小物を置きたいところに中心を設定します。
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この時三分割線との接着線が多いほど線や交点が集中するので、よりシンプルに重要な配置範囲を割り出すことができます。
この骨組みとも言えるキャンバスができたら、いよいよ人物を描いていきます。

ポイント3.コントラポスト
「躍動感を表現する」

ただそのままキャラクターを配置してしまうと、マネキンが立っているようになってしまうので、
ここで、コントラポストという技法が登場。
簡単に言うと「胸を反らせる」だけで、生き生きとした躍動感を表現できるとのこと。

左から棒立ちと胸を反らせたもの
シルエットだけですが、右端が一番女性らしく見えます。
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左:   棒立ちはすべて平行線で構成
中央: 胸だけを反らせたもの。肩のラインと腰のライン伸ばすと、くの字になっています。
右端: 頭、肩、腰、ひざのライン全てに角度が入ったもの


男性キャラクターの場合は真ん中のように一か所だけくの字で終わることが多いですが、女性はしなやかさを表現する記号として右端のように何度も角度を付けることがあります。
こうして人物のS字ラインを作っていきます。

三角形の頂点と螺旋黄金比の起点と終点に重要な要素を置くことを考えながら、大体のポーズがとられていきます。
ここでは顔、左手、太ももで三角形を作り、右手が螺旋の終着点に置かれました。
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月を配置。
黄金ラインが密集しているので、ここにモチーフを置けばバランスが良くなるという意図で月の配置が決まりました。
逆に何も無いと物足りなくなってしまうという意味合いもあるそうなので、気を付けたいポイントですね。

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モチーフで視線誘導ラインをなぞるようなイメージで、描き込まれていきます。
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ポイント4.粗密

「見てほしい部分に視線を誘導するための粗密バランス」
人間の目は密度の高い箇所に集中するので、見せたい部分、今回のイラストの場合は顔回りや胸、太ももやおしり付近に装飾を施すことで視線を留めさせます。
そのトラップを活かすためにも、他の部分の装飾を少なくして、粗密バランスを作ります。
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カラーは、最初に設定したイメージを活用します。

「月の女神」
・少したれ目なお姉さん
・月型のアクセサリーをしている
・薄紫の髪の毛
・宇宙空間のような背景
・メインカラーは青と白
・手からキラキラしたエフェクトが発生し、星が生まれている

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ポイント5.構図の仕上げ
キャラクターの重要な要素である魔法の表現が落とし込まれます。
星のエフェクトの流れを黄金ラインに沿わせて視線誘導をします。
画面左上の顔、髪飾り、羽の曲線、エフェクトラインを辿り、月、左手、そのまま星のエフェクトに誘導された視線は太ももを通り終着点の右手にたどり着きます。

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そして、腕、胸、と視線が上がるとまた螺旋黄金ラインに視線が誘導されます。
円をかくように視線を誘導することによって、見る時間を長くさせることができ、結果的に印象に残る絵になります。

これでイラストの設計図ともいえるラフの完成になります。


◆講師より
黄金比はあくまで目安。定規のようなものなので、「感覚」が一番大事です。
慣れていないと黄金比に振り回されて、逆にバランスが崩れてしまうこともあります。違和感があるようなら、感覚を大切にしてください。
迷った時やどうしても上手くまとめられない時だけに活用するのもいいと思います。
 

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ゲストトーク

スペシャルゲストとしてポテ豆さんをお呼びしました。
今回はスペシャルゲストとして、「目が笑っていない着ぐるみたち」「お前の気持ちを俺が酌む」などで人気のクリエイター「ポテ豆」さんに、ご自身のスタンプにまつわるエピソードなどをお話しいただきました。
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経歴や、クリエイターとしての取り組みなど、皆さん興味津々でお話を聞いていました。
クリエイターズスタンプの売り上げの話題では、良い意味で会場がざわつく場面も…。
経験や人脈が決して豊富ではなかった(ご本人談)ポテ豆さんが一番大切にされている「発想力」、その磨き方についてもお話いただき、クリエイターとして、私自身とても良い刺激を受けました。

 
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質疑応答では「ポテ豆」という名前の由来についても教えていただきました。
飼っているセキセイインコの名前の頭文字をつなげたものだそうです^^

懇親会

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講座のあとは、恒例の食事をとりながらの懇親会です。
イラストレーターとして活躍されている方や、クリエイターズスタンプを制作している方など、登壇者や弊社イラストレーターも交え様々なクリエイターの交流の場となりました。
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ポテ豆さんと名刺交換をする参加者の方も。
名刺にはしっかり、目が笑っていない着ぐるみたちの姿が!!

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集合写真を撮って解散…と思いきや、ポテ豆さんが公演中身につけていた「着ぐるみ」のポーチを、じゃんけん大会の勝者にプレゼントしてくださるとのこと!
急遽じゃんけん大会が開催され、大盛り上がりの末に終了となりました。
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ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

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LINE Fukuokaでは、福岡のクリエイティブ業界全体の発展を目指したイベントを継続して行なう予定です。

次回、クリエイティブ関連のMeetup は7月13日(水)
デザイナーを対象とした記念すべき第1回目のLINE Designer Meetup
https://www.facebook.com/events/1692727940987533/
デザイン講座「LINEクリエイターズ着せかえ」

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